アウト・フォー・ジャスティス
<OUT FOR JUSTICE>
91年 アメリカ映画 92分

監督:ジョン・フリン
製作:スティーブン・セガール
    アーノルド・コペルソン
製作総指揮:ジュリアス・R・ナッソー
出演:スティーブン・セガール(ジーノ・フェリーノ)
    ウィリアム・フォーサイス(リッチー・マダノ)
    ジェリー・オーバック(ロニー)
    ジョー・チャンパ(ヴィッキー・フェリーノ)
    シャリーン・ミッチェル(ラウリー・ルポ)
    ジョー・スパタロ(ボビー・ルポ)
    サル・リチャーズ(フランキー)
    ジュリアナ・マルグリース(リカ)
    ジーナ・ガーション(パッティ・マダノ)
    アンソニー・ジョセフ・デサンティス(ヴィニー・マダノ)
    ジェイ・アコヴォーン(ボビー)
    レイモンド・クルツ(ヘクター)

(あらすじ)
白昼の町で刑事が妻子の目の前で撃ち殺される事件が起こった。殺された刑事ボビーの同僚で幼馴染のジーノが捜査に当たるが、ボビーの妻の証言で、撃った犯人がジーノとボビーの幼馴染であるリッチーである事がすぐに判明した。
ジーノとボビーと違い、ヤクの売人というワルであるリッチーは、ボビーを殺した後も、無関係の通行人を射殺するなどやりたい放題を始める。そんなリッチーを、シマを無断で荒らされてるという事でマフィア達も追い始める。
だが、友人を殺されたジーノは、自分が先にリッチーを見つけ、天誅を下してやろうと決意するのだった。

(感想)
とってもバイオレンスな刑事アクションです。バイオレンスと言っても、『ロボコップ』みたいな残虐描写が出るわけではなく、登場人物の“行動”が凄く暴力的なんです(まあ、セガールに関してはいつもの事ですが・笑)。
特に、この映画の悪役のリッチーの行動が酷すぎです。善悪の区別のつかないこと甚だしい、まさにケダモノと言った感じです。車で走行中に、突然道の真ん中で車を止め、そこでヤクを吸い始めるなんて芸当をしたかと思うと、そのせいで通れなくなった車を運転していた女性が文句を言ったところ、降りていって頭に一発ぶち込むという始末。しかもこれはついさっき白昼堂々と刑事を殺してきたすぐ後の行動です。

そしてこいつはセガールとマフィア双方から追われる身となるんですが、どう立ち回っているのか、映画が終盤になるまで全然尻尾を捕まえさせません。しかもこいつ、特に逃げ回ってるような様子すら見せないんです。マジシャンか何かなんでしょうか(笑)。

でも、映画の内容は、この凶悪犯を追う追跡劇、というような作りではないんですね。下町を舞台に、その町で育った刑事が型破りな捜査をしていく様がメインに描写されるんです。
セガール演じるジーノ刑事は、当然、相変わらずの無敵超人です。そんな奴なので、マフィアからも一目置かれているのか、ランチに(ディナーだったかも)誘われたりするんです。ですが、マフィア達に面と向かって「俺はお前らの仲間じゃないぞ。勘違いするな」なんて言ったりします。
いやぁ、凄いですね。さすがセガール。こんな刑事見た事ないです。

メインのストーリーとは別に、サブのイベントがちょくちょく出て来るんですが、その中の一つ、「セガールが子犬を拾う」というのはラストのオチにも絡んでくるいいエピソードです。
また、道路脇でミネラルウォーターみたいなのを売ってる少年とのやりとりも面白いです。どうもこの少年、昔ヤク中だったのをジーノに助けられて更生したみたいなんです。
また、セガールとマフィアが全然発見出来なかったリッチーの所在をたまたまこの少年が見つけるなんておいしいシーンも終盤に出てきます。と言うか、この少年の助けが無かったらどうなってたんでしょう(笑)。


この映画、全体的に『刑事ニコ』と雰囲気がよく似てます。ストーリーは『ニコ』よりもかなりシンプルで分かり易いですが、主人公の性格設定からアクションシーンの演出まで、まるで続編かリメイクを見てるのかと思ってしまうほど似てます。ただ、『ニコ』と違ってセガールが日本語を話すシーンは無いですが(笑)。

セガール映画には、「セガールが酒場に入ると乱闘が起こる」というお約束がありますが、それはこの映画でもやっぱり守られます。しかも、この映画が一番酷いかもしれません(『要塞』の時もかなり酷かったですが・笑)。
この酒場のマスターはリッチーの弟がやっていて、マフィア達もリッチーの居所を探しに、この弟を脅しに現われたりしていました。ですが、後にセガールが同じ目的でこの酒場に来るんですが、そこでの暴れぶり(と言うか傍若無人ぶり・笑)がマフィアより酷いんです。
「相手が悪党なのに気の毒に思えてくる」なんて、まさにセガール映画ならではですね。

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