
監督:ロニー・ユー
脚本:ダミアン・シャノン
マーク・スウィフト
製作:ショーン・S・カニンガム
音楽:グレアム・レベル
出演:ロバート・イングランド(フレディ・クルーガー)
ケン・カージンガー(ジェイソン・ボーヒーズ)
モニカ・キーナ(ローリ)
ジェイソン・リッター(ウィル)
ケリー・ローランド(キア)
キャサリン・イサベル(ギブ)
クリス・マークエット(リンダーマン)
ブレンダン・フレッチャー(マーク)
ロックリン・マンロー(スタッブス)
フレディの策略はうまくいき、復活したジェイソンはエルム街に行き殺人を開始。街の人々は「フレディが帰ってきたんだ!」と噂をし始めるのだった。
徐々に力を取り戻してきたフレディは、ついに自分の手で若者の命を奪おうと夢の世界で襲い掛かる。だが、その若者はフレディに殺される前に死んでしまい、夢の世界から消えてしまった。そう、現実世界でジェイソンに殺されたのだ。
怒ったフレディは若者の一人を夢遊病状態で操り、ジェイソンに大量の睡眠薬を注射して眠らせ、用済みのジェイソンを夢の世界で始末しようとする。
その時、眠ったジェイソンの体は若者達の手でクリスタル・レイクに運ばれようとしていた。彼らは、フレディを現実世界に引きずりだし、ジェイソンに殺してもらおうと考えていたのだ。
ですが、ストーリーの基本は『エルム街の悪夢』がベースで、舞台もエルム街です。そこでフレディが暗躍するという、そのまま『エルム街』シリーズの新作としても見られるぐらいです。一方、この映画を『13金』のシリーズとしてはちょっとカラーが違いすぎて見られないと思います。
なので、「『エルム街』シリーズにジェイソンがゲスト出演した」という感じもなきにしもあらずですが、そう思ってしまうのはジェイソンのキャラクターがシンプル過ぎるというのがあるでしょうね。「特定の人物を殺す」みたいな目的も無く、ただ目に付いた人を殺しまくるだけですから。
ですが、我々はそんなジェイソンが大好きなわけです(笑)。この映画でも殺人シーンではナタをブンブン振るい、怪力をぐわんぐわん使い、若者共を派手に惨殺していってくれます。しかもその殺人シーン、ジェイソンのパワーをかなり前面に押し出した演出になっていて、ジェイソンにやられた奴がワイヤーワークで吹っ飛んでいったりします。さらに、首をはねられる奴や胴体を真っ二つにされる奴も出たり(しかも、瞬間の描写を隠したりしない!)、流血もピューピュー飛び交ったり。
ただ、その惨殺シーン、VFXが使用されてる箇所もあったりするせいか、あまり不快感の無い映像になってるんですよね。見てて「痛そう」と思える箇所がほとんど無いんです。派手なのは嬉しいんですが、この点はちょっと残念でしたね。
いやいや、これを残念なんて言ってはいけないですね。一部のホラーマニア向けの映画ではなく、ホラー・エンターテイメント映画なんですから(笑)。
ストーリー展開に支配力を持ってるのは完全にフレディの方で、この映画でも全編を通してハイテンションで大活躍します。そして、この映画を見て、改めて“フレディの魅力”というものにやられましたね。
個人的に、この両シリーズでは『13金』の方が好きで、『エルム街』シリーズにはあんまり魅力を感じていなかったので、完全にジェイソン派だったんですが、この映画に関しては、フレディの方が印象が強かったです。
「どっちが強いのか」と考えても、明らかにフレディの方が強いですからね。何せ、“不死身”なんかではなく“無敵”であり、“その世界の支配者”なんですから。正直、これまで何度か倒されているのが納得出来ないぐらいです。本気出せよと言いたい(買いかぶりすぎなのかも・笑)。
ちなみに、「ゾンビ化しているジェイソンが夢なんかみるのか?」という気もするんですが、その辺の細かい設定はシリーズを通して多々改変されたりしているのでいいでしょう。
この映画、この2大怪人が暴れ回るだけの映画ではなく、これまでの両シリーズ同様、標的とされる人間(若者)達が一応話のメインになっています。
ですが、今回の若者達は両シリーズの若者達よりも、『スクリーム』や『ラストサマー』などを彷彿とさせる方々でしたね。まあ、これも時代の流れというやつでしょうか。
ですが、犠牲になる面々には、いかにも『13金』に出てきそうなエロカップルや、『エルム街』シリーズでよく見かけた「役に立ちそうなんだけど、実際はてんで役に立たない男」なんかが出ていましたね。
この人間側のドラマはさっぱり面白くないんですが、まあこの連中は2大スターの引き立て役に過ぎないですからね。ヒロインなんて、夢でフレディを見ては「キャー!」、現実でジェイソンを見ては「ギャー!」と、始終悲鳴をあげてばかりでした。でも、それが仕事と分かっているのか、気合の入った悲鳴をあげていました(笑)。
とにかく、映画全編を通して、「観客の見たいもの」をうまく詰め込んでくれましたね。監督のロニー・ユーは「この映画を見に来てくれた人が、入場料を払った価値があったと思ってくれるか」を考えながら各シーンを撮っていたそうですからね。この手の映画の監督として、まさに正しい姿勢だと思います。
ちなみに、アメリカの劇場の安い入場料が価値基準なので、高い金を払っている日本人にとってはどうなんだろう(笑)。
出演の女優陣は、オーディションの選考基準に“胸の大きさ”があったに違いないと思わせるような方々でしたね(笑)。特にヒロインのデカさはシリーズ中一なんじゃないでしょうか。
知りたい情報はほぼ網羅され、遊び心もたっぷりで見ていて楽しいプログラムです。これで700円は、このプログラム業界では安い方ですね。ワーナーなら900円ぐらいふんだくってるところでしょう。『二つの塔』といい、ヘラルドのプログラムは質がいいですね。
『二つの塔』と共に、今年のベスト・プログラム最有力候補ですね。

なので、このラストバトル、もし「フレディが現実世界でも強い」と分かってたらジェイソンをバリバリ応援していたところでしょうね。ただ私は、現実世界ではフレディの方が圧倒的に弱いと思っていたので、もうどっちを応援したらいいのか分からなかったですね(笑)。ただただ、画面上で繰り広げられる大バトルに見入るばかりでした。
で、この大バトル、モンスター同士の戦いという事で、血糊の量が半端じゃなかったですね。監督もここが血糊の使いどころと考えていたらしく、撮影現場では「もっと!もっと血糊を!」とか言ってたみたいですし(笑)。
『ハンテッド』のラストバトルも相当な流血戦でしたが、やはり戦ってるのが人間じゃないという事で、こっちの方が流血度は上でしたね。ただ、「痛々しさ」というのは全く無かったですけどね。ホラー映画のこちらに痛々しさがなく、アクション映画の『ハンテッド』に強烈な痛々しさがあるというのも妙な話ですが。
ところで今作のジェイソン、「水が苦手」という新設定が出てきましたが、この間見直した『8』では遠泳してたんですけど(笑)。
この辺の設定のいい加減さはいかにも『13金』っぽくていいですね。
そんな大バトル映画のエンディングで流れる曲は、『エルム街』シリーズのエンディングっぽい、ロックな音楽(歌)が流れました。
←メニュー画面に戻る