ヘルボーイ


HELLBOY
04年 アメリカ映画 132分

魔界の使者を倒せるのは、地獄から来た“奴”しかいない!

監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ
原作:マイク・ミニョーラ
特殊メイク:リック・ベイカー
音楽:マルコ・ベルトラミ
出演:ロン・パールマン(ヘルボーイ)
    ジョン・ハート(トレバー・ブルッテンホルム教授)
    セルマ・ブレア(リズ・シャーマン)
    ルパート・エヴァンス(ジョン・マイヤーズ)
    カレル・ローデン(ラスプーチン)
    ジェフリー・タンバー(マニング捜査官)
    ラジスラブ・ベラン(クロエネン)
    コーリー・ジョンソン(クレイ保安官)
    ビディー・ホドソン(イルサ)
    ダグ・ジョーンズ(エイブ・サピエン)




<あらすじ>
第二次対戦末期、妖僧ラスプーチンが冥界の門を開け、悪魔の類を召喚しようと目論んでいたが、なんだかんだで失敗に終わる。だが、悪魔の子供が一匹、現世に現れていた。
超常現象学者のトレバー教授はその悪魔の子を引き取り、育てる事にした。
そして現在。ムキムキに成長した悪魔の子ことヘルボーイは、教授の組織した秘密組織、超常現象調査・防衛局のトップエージェントとして活躍していた。
一方、あの時、冥界に放り込まれたラスプーチンが何故か復活。当時の部下、クロエネンとイルザを引き連れ、また悪さを企むのだった。



<見た後の個人的感想>
ヒーロー、ヘルボーイの勇姿 ハリウッドでブーム継続中のコミックヒーロー物の映画です。ですが、主人公が変身したりコスプレしたりするタイプではなく、完全なモンスターであるというのはなかなか珍しいですね。
主人公ヘルボーイは、名前の通り、地獄から来た悪魔の子供だったんですが、赤ん坊の時に正義の教授に拾われ、育てられた為に正義の心を持った悪魔へと成長した、という設定となっています。
この、「正義の心を持った悪魔」という点は、『デビルマン』を彷彿とさせますね。奇しくも、日本ではこの『ヘルボーイ』と劇場版『デビルマン』がほぼ同時期の公開となりましたが、稼ぎでは惨敗したものの、評価では勝ってるような雰囲気ですね。

さて、この映画。当初は『X−MEN』みたいな、特殊な能力を持った連中が敵味方に別れて戦うような感じの映画なのかと思ってました。まあ、確かにそういう面もあるものの、その能力がとんでもなく地味でしたね。
味方には「半漁人」と「炎使い」がいますが、半漁人はただ泳ぎが得意なだけで戦闘時は役に立たず、「炎使い」は自分でその力をコントロール出来ない為、能力を使うところがほとんど無し。肝心の主人公ヘルボーイも、特殊能力が“マッチョパワー”という、シュワに毛が生えた程度のものでした。
相棒のスイカ男、、、ではなくて半漁人 敵の方も、ボスのラスプーチンは何か企んでるだけで、怪光線の一つも撃ってきません。あとは、配下に刀を振り回す奴がいるだけです。
キャラクターの個性はもっぱら能力ではなく、性格で描き分けられてる感じで、アクションシーン自体もあまり多くないんですよね。そのせいか『X−MEN』や『リーグ・オブ・レジェンド』みたいな映画と比べるとかなり地味な感じはありましたね。
ですが、この点は、この映画の短所とも言えますが、同時に長所でもあります。
この映画の見所はCGバリバリVFXモリモリのアクションシーンではなく、生き生きとしたキャラクター描写にあるんです。特に、主人公ヘルボーイのキャラクターはユニークで魅力的でした。
いくら正義の心を持つように育てられたとはいえ、元は悪魔なんですから、ちょっとしたはずみで悪の心を復活させたりとかしそうですけど、何かもう、完全に「イイ奴」なんですよね(笑)。もちろん、爽やかなナイスガイというキャラではないですけど。
人間の為に戦っているのに、人前に姿を出してはいけない。当然、感謝される事も無い。「本当は悪魔なのに、人間の為に戦っている自分」という点について、悩んだりとかしそうなものです。何しろ、コミックヒーローと言えば「何かに悩んでるのが普通」という世界ですからね。
ですが、このヘルボーイは、すでに自分の確固たるアイデンティティーを持っているかのように、何の戸惑いもなく、「正義の悪魔」をやってるんですよね。
『スパイダーマン2』で「悩めるヒーロー」を散々見た後の今となっては、何だかとっても頼もしく見えます(笑)。

クロエネンと警備員によるダンス(ウソ) もちろん、悩みが全く無いわけではありません。この、マッチョで真っ赤な肌をしたゴツい悪魔は、“恋”の事で悩んでらっしゃるのです。
何て可愛げのあるヤツなんてしょう(笑)。
あまつさえ、「部屋一面に、書き損じたラブレターの紙くずが散らばる」なんてマンガみたいな場面すら出て来ますからね(まあ、マンガの映画化なんですが)。

それでいて、敵との戦闘時には、圧倒的パワーで敵をぶん殴ったり、どんな敵が出て来ても怯みもビビリもしないという豪傑さを見せてくれます。このギャップがたまらなく面白かったですね。

ヘルボーイを演じるのは、個性的な顔立ちで、まず主演を張ることなど有り得ないと思われていたロン・パールマンです。でも、完全特殊メイク顔なので、何だか、誰がやってもあんまり変わらないんじゃないかという感じではありましたけどね。



<プログラム情報>
・定価600円。全22ページ。プログラムサイズ“普通”
・キャラクター紹介2ページ
・イントロダクション2ページ
・ストーリー2ページ
・映画の解説2ページ
・原作コミックの解説2ページ
・ロン・パールマンのインタビュー1ページ
・監督と原作者のインタビュー各1ページ
・プロダクション・ノート2ページ


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