タイムリミット


すべての証拠が彼を犯人にしていく
残された時間はわずか

OUT OF TIME
03年 アメリカ映画 105分

監督:カール・フランクリン
音楽:グレーム・レベル
出演:デンゼル・ワシントン(マット・リー・ウィトロック)
    エヴァ・メンデス(アレックス・ディアス・ウィトロック)
    サナ・レイサン(アン・マレー・ハリソン)
    ディーン・ケイン(クリス・ハリソン)
    ジョン・ビリングスリー(チェイ)
    テリー・ローリン(スターク捜査官)
    ロバート・ベイカー(トニー・ダルトン)
    アレックス・カーター(キャボット)




<あらすじ>
フロリダにある町バニアン・キーで、4人しかいない警察署の署長を務めるマット・ウィトロック。現在、別居中の妻と離婚をするしないで揉めている最中だが、そんな最中にも愛人との密会は欠かさないのだった。
だが、その愛人アン・マレー・ハリソンは癌に侵されていたのだ。どうにかアンを助けたいマットは、証拠品保管庫にある、麻薬絡みの金を治療費の為にアンに渡す。
だが、その晩、アンの家で火災が発生し、アンと夫のクリス共々焼死体で発見される。
さらに、マットは同じ日の夜、アンの家の周囲をうろついていたのを隣に住む住人に目撃されていたり、アンがマットの為にと自分の生命保険金の受取人をクリスから変更していたりと、“マットが犯人”という証拠がたんまりあるのだ。
そして、この事件の担当の為に本署から送られてきた刑事は、マットの妻アレックスだった。
まさに八方ふさがりのマットだが、何とか一つ一つ証拠を揉み消しつつ、真犯人を探す為に奔走する。



<見た後の個人的感想>
デンゼル署長と妻 宣伝や予告編を見る限り、てっきり『ジョンQ』や『リコシェ』のような重いサスペンス・スリラー映画なのかと思っていたんですが、実際に見てみたら、「これはコメディか?」と思ってしまうぐらいの、ライト感覚な映画でしたね。
デンゼル演じるマットの窮地への陥りっぷりは、まあ、見てて気の毒になってくるぐらいなんですが、それなのに微妙なユーモア感覚のようなものが漂ってるのが感じられるんです(マットの同僚の検死官チェイが、もはやコメディリリーフ状態なキャラになってましたし)。
宣伝と内容(と言うかジャンル)が実際に見たら違ってた場合、どうにも妙な違和感が残って、結局最後まで楽しめないという場合もあるんですが(酷い時には「騙された!」と怒りすら感じる場合もあったり・・・)、この映画の場合、「これはこれで面白い映画だな」とすぐに気持ちを切り替えて見る事が出来たので、嫌な気分にはならなかったですね。

デンゼル署長と愛人 この映画のストーリーの面白さは、マットがいかに窮地を脱して行くかにあるみたいですね。その合間に真犯人を探したりもするんですが、メインに描かれるのは“デンゼルがてんやわんやする様”です(笑)。
マットに降りかかる数々のトラブルは、「自分ならどう対処する?」という事を考えたくもないぐらいのものです。そして、次々起こる難題を、「その場限りのウソやゴマカシ」を使い、ギリギリの所で切り抜けて行く様は、もう、見てて「いっそ、全部正直にぶちまけちまえば楽になるのに」と思ってしまうぐらいです。
でも、映画全体にユーモア感覚のようなものが漂っていて、本来感じるはずの「綱渡りを見ているようなハラハラ感」があまり無いんですよね。そして、これは映画にとって(と言うか、私にとって・笑)間違いなくプラスに作用してるんです。これにより、“デンゼルがてんやわんやする様”を楽しく、ストレス無く見る事が出来ましたからね。



<プログラム情報>
・定価600円。全22ページ。プログラムサイズ“普通”
・イントロダクション、ストーリー各1ページ
・映画の解説2種、各1ページ
・プロダクションノート2ページ
・フロリダが出て来る映画の紹介1ページ


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(下の方にネタバレ有りの感想があります)
















パンチパーマ・デンゼル 予告でお馴染みの「デンゼルがバルコニーから落下しそうになるシーン」ですが、これまで映画の主人公がこういった危機に見舞われる様は何度か見ている気がするので(具体的に「あの映画にあった」というのは思いつかないんですが・笑)、今更ドキドキハラハラもしないシチュエーションだろうと思いがちですが、宙吊り状態のデンゼルの、「これが絶体絶命状態の人の表情だ!」と言わんばかりの表情を見ると、まるで見ているこちらも一緒に落ちそうになってるような感覚になりますね。
ここは、映画が完全にシリアス路線ならもっと怖いシーンになったと思うんですが、何分、半分コメディみたいな映画なので、むしろこんな災難に遭ったデンゼルの姿が笑えたりするんですよね。「あ〜らら、また大変な事になったぞ(笑)」みたいな。
予告でこのシーンを見た時は、まさか本編でこのシーンを見た時にこんな感想が出るとは思ってもみませんでしたが(笑)。

最終的に、数々のトラブルを寸での所で切り抜け続け、どうにか“逮捕される”という最悪の事態を免れたマット。もう、これだけでも充分ハッピーエンドだというのに、妻とよりを戻すというオマケまで付いてしまいました。あんな大変な事態を切り抜けたご褒美といったところでしょうかね。
しかも、妻のアレックスがマットの元に戻って来た理由が、「放っておけないから」みたいな、同情的なものだというのが笑えると言うか泣かせると言うか(笑)。



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