オールド・ルーキー


THE ROOKIE
02年 アメリカ映画 128分

監督:ジョン・リー・ハンコック
出演:デニス・クエイド(ジム・モリス)
    レイチェル・グリフィス(ローリー・モリス)
    ブライアン・コックス(ジム・モリス・シニア)
    ベス・グラント(オリーン)
    ジェイ・ヘルナンデス(ワック)
    アンガス・T・ジョーンズ(ハンター)
    リック・ゴンザレス(ルディ)
    チャド・リンドバーグ(ジョー)
    アンジェロ・スピッツィーリ(ジョエル)




<あらすじ>
ジム・モリスは35歳。愛する妻と子供達、そして高校の教師と野球チームの監督という充実した仕事・・・。この平穏な日々に不足は無いはずだったが、時折、若き日の夢が彼の心を騒がせる。「メジャーリーガーになること」・・・それはもう捨てたはずの、遠い日の思い出。
だがある日、彼の人生にてんきが訪れる。ジムのくり出す剛速球に、プロ選手への道が開かれたのだ。これまで築いてきたすべてを捨てて、無謀な賭けをするなど馬鹿げている・・・。
躊躇するジムを最後に決意させたのは、妻のローリーだった。「8歳の男の子が、自分の父親の夢が叶う日を待ちわびているわ。今辞めたら、あの子に何て言うの?」(プログラム解説文より)

<見た後の個人的感想>
素晴らしい映画ですね。こういう、「セカンド・チャンス物」の映画は大好きなんですよね。でも私には、ここまで追いたくなるような夢を持った事すらないんですけどねぇ・・・。

この映画、元が実話で、しかもつい最近の話です。モデルとなったジム・モリス本人も製作に関わっていたりしてるようです。なので、脚色の余地のないぐらい、実話に忠実なお話なのかもしれないです。
実話に忠実という事は、映画がどういう展開になるのかも見る前から分かってしまうという事ですね。そのせいか、予告編で一番の見せ場、「モリスが大観衆の中、初めての大リーグのマウンドに向かう」シーンが出てたんですよね。なので、「予告編が感動的だったから見てみよう」と思った人は、本編もほとんど予告編の通りなので、思ったより感動しないかもしれません。
でも、「予告編で使われなかったいいシーン」というのも当然ありますけどね。

あと、この映画には、夢の実現の為に努力したり練習したりといったシーンがほとんど無いです。しかもモリスが、かつては130キロ代のスピードしか投げられなかったのが、中年期に突然156キロという驚異的なスピードが出せるようになった理由も謎のままです。まるで、突如神から授かった能力を使って、昔果たせなかった夢にチャレンジしているという見方も出来てしまいます。だから、もしも「実話に忠実」という肩書きがなかったら、まさに作り話か夢物語という感じなんですよね。一体、モリスは何で速球が投げられるようになったんでしょうね?
でも、この映画が本当に言いたいのは、「夢を追う事の大切さ」よりも「家族の大切さ」のような感じですね。実は私は家族愛を描いた映画の方はそんなに好きじゃありません(笑)。なので、感動がちょっと中途半端だったのも事実です。

でも、この辺の事は、見終わってから改めて映画について考えた時に出てきたもので、見てる最中は他の事なんて全然考えられないぐらいに集中して見れました。途中でちょっと飽きがきたり、中だるみがあったりという事もなく、最初から最後まで常に一定の面白さが保たれていました。
正直、ここまでダレるところの無い映画なんて久しぶりな感じです。監督の、見せ場の出し方がうまいんでしょうかね。

<キャストについて>
デニス・クエイドを映画館の大画面で見たのはこれが初めてでした。実はこの人、そんなに好きじゃなかったんですよね。スター性もあまり感じられないし・・・。
でも、「オーロラの彼方に」を見て考えがかなり変わりましたね。あの映画でも、「野球を愛する良きパパ」という役柄でした。それがかなりハマって見えたので、ほとんど同じ役柄といっても過言ではない、今回のジム・モリス役も、違和感などこれっぽっちも感じなかったですね。
見る前は、「出来れば、スター俳優を使ってやってほしかったなぁ」とか思ってたんですが、見た後では、もうジム・モリス役はデニス・クエイド以外bヘ考えられないです(10年前ならケビン・コスナーも有りかな)。

少年時代のモリスを演じたトレバー・モーガンは、「シックス・センス」以降、順調なキャリアを積んでますね。
「シックス・センス」の子役といえば、ハーレイ・ジョエル・オスメントの方が有名ですが、2001年の夏、ハーレイの「A.I.」と、トレバー・モーガンの「ジュラシックパークV」が同時期に公開され、「シックスセンス子役対決」が巻き起こってたんですよね。それ以来、この二人の動向には密かに注目してるんですが、本命のハーレイ君の方は「A.I.」以来、姿を見せないですね。

<プログラムについて>
30ページで600円。内容はいたって平均的です。これなら、500円で出来たと思われるんですけどね・・・。ただ、紙の質がちょっといいものを使ってる感じなので、それで100円値上がってるのかも。


<画像の下より、内容について(注・ネタバレ有り)>

          


「実話」という肩書きがなければ、評論家や評論化気取りから「荒唐無稽」と鼻で笑われそうな展開が多い映画ですよね。
モリスが急に速球が投げられるようになったのも謎ですが、モリスの監督する高校野球チームのアウルズがいきなり強豪になるところも謎な部分です。
でも、これに関しては、「近い将来、メジャーで活躍することになる速球派投手」の投げる球で練習をしていたというのがあると思いますけどね。もう、高校生の投げる球なんて止まって見えるぐらいになっていたんでしょう(笑)。

映画館で見てる時、終盤では、まわりで鼻をすすってる人が続出してました。みんな風邪をひいているというわけではなく、映画に感動しているからです。
だが、実は私は、まわりで鼻をすすられると、感動が一気に冷めるという嫌な体質をもっていまして(笑)、正直、感動に水を刺された気分でした。もっと、空いてから行けばよかったです。
そんな中、私が最も感動したシーンは、モリスのメジャー昇格が決まり、その事を家族に電話するシーンでしたね。
その後の、メジャーリーグの球場に着いたところや、教え子達が球場に到着して、大観衆の場内を見下ろすところも良かったです。野球場があんなに感動的に見えたのは初めてでしたね。
そして、本来は最も感動的なシーンのはずの、モリスのメジャー初登板シーンですが・・・、実話の悲しさか、これが全然劇的な場面じゃないんですよね(笑)。なにしろ、結構な点差のつけられた負けゲームで、モリスは言わば敗戦処理での登板みたいなものですからね。
まあ、リアルなのはいいんですけど、私的には「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」みたいな劇的な展開の方が好きだったりするので・・・(笑)。

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