
監督・脚本:ケリー・コンラン
共同制作:ジュード・ロウ
音楽:エドワード・シェアマー
出演:ジュード・ロウ(“スカイキャプテン”ジョー・サリバン)
グウィネス・パルトロウ(ポリー・パーキンス)
アンジェリーナ・ジョリー(フランキー・クック)
ジョバンニ・リビン(デックス)
マイケル・ガンボン(ペイリー編集長)
バイ・リン(謎の女)
出演者と小物以外は全てCGという、画期的なのか何なのかよく分からない手法で撮られた映画です。
と言う訳で、この映画の特色、「役者と小物以外CG」という点には何の有りがたみも無かったんですが、それは決して、この映画の評価を下げるものではありませんでしたね。言ってみれば、これはこの映画を楽しむに当たって、「別にどっちだっていい」ような事ですからね(CGに反発を覚える人にとっては大問題ですが・笑)。
私はこの映画、「CG映画」というより、「SFアドベンチャー映画」として楽しめる、いい映画だったと思います。
レトロな雰囲気の町並みやロボット等兵器類のデザインもユニークで良かったですし、「レトロなんだけど、スゲェ科学力が普通にある」という世界観もまた面白いものでした。
見る前は、大空のエース、スカイキャプテンが、敵ロボットや飛行機と空中戦を繰り広げるのがメインの映画なのかと思ってたんですが、スカイ・アクションシーンは思ったよりも多くないんですよね。実はメインは冒険アドベンチャーでした。
全体的に、『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』といった、ジョージ・ルーカス関連の映画への影響もしくはリスペクトが感じられる作りでしたが、私はどちらかと言うと『インディ・ジョーンズ』に近い雰囲気を感じましたね。多分、時代設定が『スター・ウォーズ』より近いせいでしょう(そんな所が原因か・笑)。
試蜷l公の職業を考古学者から戦闘機のパイロットに変え、得意の武器をムチから飛行機に変えた『インディ・ジョーンズ』といった感じですかね。
この、冒険アドベンチャーに重きを置いたような展開は楽しくていいんですが、見てて楽しいんだけど、思ったよりは盛り上がっていかない。そんな感じもありました。
そして、この、映画があんまり盛り上がって行かなく感じる原因はハッキリしてます。
それは、グウィネス演じる新聞記者のキャラクターが見ててムカつくからです(笑)。
こいつがもう、腹が立つぐらいにアホで我がままなんですよ。自分が我がまま言って主人公の乗る飛行機に同乗したクセに、後ろでギャーギャー文句言ったりするんですよね。さらに、洞窟に入ったと思ったら、勝手に一人で単独行動を始めて敵に取っ捕まってみんなに迷惑をかけたりもしてました。お前は、保護者が常に監視していないといけない子供か。
これが、10歳前後のお子様がやってる行動だったらまだ納得がいきますが、この人、歳いくつだよ。もう分別もついてていい頃だろ。
確か、『ユニバーサル・ソルジャー ザ・リターン』にも、こんな女記者が出てたような気がするんですけど、向こうではこういうのがカッコいい女性ジャーナリストだという風潮があったりするんですかね。
と、本来なら「コイツのせいで映画を台なしにされた!」と憤ってしまう所ですが、どうにか、そこまで腹は立たずに済みました。なぜなら、行く先々で披露されるコイツのバカな行動とそれに迷惑する主人公、という姿が、次第に、コントの“ボケとツッコミ”の姿とだぶって見えてきたせいでした。本気のバカとコントのボケ役とでは、その印象は大きく違いますからね。
例えば、『ミスター・ビーン』で、ビーンを演じるローワン・アトキンソンは、ビーンの行動を“8歳の子供の行動”を意識して演じたものだというような事を語っていました(子供の年齢はうろ覚えです)。
8歳の子供がバカな行動をして人様に迷惑をかけてる姿を見るとムカついてきますが(大人げないな・笑)、ビーンがバカな行動をして他人に迷惑をかけてる姿は、バカを“演じている”わけなので笑えますからね。まあ、実際に迷惑を被ってる側からしたら、ビーンみたいな人が相手の方がよっぽど嫌でしょうけど(笑)。
映画自体も、全体的にユーモア感覚に溢れていて「見てる人を不快にさせよう」というより「見てる人をとにかく楽しませたい」という思いが伝わってくるようで、ムカつく奴が主要キャラであるにも関わらず、鑑賞後には爽やかに気分でいられましたね。
また、映画を盛り上げる為にここぞという所で挿入されるのが、「主人公を襲う危機また危機の大アクション!」ではなく、「ヒーローとヒロインのコント」という辺りが、『インディ〜』や『スター・ウォーズ』とこの映画の面白さの違いでもありますね。
ところで、途中でアンジェリーナ・ジョリーが顔を出すんですが、これがまたイカしてましたね。むしろ、こっちがヒロインという立場の方が面白い映画になったんじゃないんだろうか。
最後の退場の仕方も最高でしたね。あんなにカッコ良く去って行く人を見たのはいつ以来だろうと思うほどです。
それにしても、あんな短い登場シーンで、あれだけの印象を残していくんですから、やっぱりスターの力は凄いですな。
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