
監督:ピーター・ジャクソン
原作:J・R・R・トールキン
音楽:ハワード・ショア
出演:イライジャ・ウッド(フロド)
イアン・マッケラン(ガンダルフ)
ヴィゴ・モーテンセン(アラゴルン)
ショーン・アスティン(サム)
オーランド・ブルーム(レゴラス)
ジョン・リス=デイビス(ギムリ)
ビリー・ボイド(ピピン)
ドミニク・モナハン(メリー)
クリストファー・リー(サルマン)
バーナード・ヒル(セオデン)
ミランダ・オットー(エオウィン)
デビッド・ウェンハム(ファラミア)
カール・アーバン(エオメル)
クレイグ・パーカー(ハルディア)
ブラッド・ドゥーリフ(蛇の舌グリマ)
リヴ・タイラー(アルウェン)
ケイト・ブランシェット(ガラドリエル)
ヒューゴ・ウィービング(エルロンド)
アンディ・サーキス(ゴラム)
<見た後の個人的感想>
かつて、「ウィザードリィ」や「ドラクエ」などのファンタジー物のRPGや、小説「ロードス島戦記」が大好きだった私にとって、それらの原点である「指輪物語」の映画化である前作「ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間」はまさに超特大期待の映画でした。しかし、期待が大きすぎたせいか、思ったよりも楽しむ事が出来ませんでした。
そんな「ロード・オブ・ザ・リング」の2作目、「二つの塔」ですが、さすがに今回はこれがどういう映画なのか分かっているだけに、前作よりも楽しむ事が出来ました。
ただ、良くも悪くも、出来は前作とほとんど同じですね。まあ、撮影は3作一括でやったので当然と言えば当然ですが。
でも、たいがい続編物の映画はシリーズが進む毎に面白さのレベルが下がるものです。監督を変えたりして、前作とは全く違う面白さを打ち出そうとしているシリーズもありますが、前作と違うだけに、逆に「前作の方が面白かった」という感想が出やすいような気もします。
ですが、このシリーズは面白さが一定していますね。なので、前作が良かった人は見に行くべきですし、ちょっと合わなかったという人は見合わせた方がいい、というのが見る前から分かるので便利です。ちなみに私は、前作が“合わなかった”わけではありません。期待が大きすぎただけです。
ただ今回、特撮の技術は結構上がったような気がしました。前作のCGによる合戦シーンとかは、何だか映画の場面というよりも、ゲームのムービーシーンのような感じがしたんですが、今回はそんな感じを受けなかったです。
今回の「二つの塔」の見どころは、クライマックスの大規模合戦シーンと、CGキャラのゴラムと言われてるようです。確かにどちらも一見の価値有りの出来でしたね。
それにしても、「スター・ウォーズ/エピソード1」のジャージャー・ビンクスといい、「エピソード2」のヨーダといい、「ハリー・ポッターと秘密の部屋」のドビーといい、最近のSF・ファンタジー映画はオールCGキャラを出すのが流行ってるようですね。あと、「ハリー〜」には無かったですが、大人数での合戦シーンもよく出てきますね(ファンタジーかどうか微妙ですが、「ハムナプトラ2」にも合戦シーンとオールCGキャラが出てましたね)。
で、それらの映画と比べて出来はどうかと言うと、さすがに後発だけあって、いい出来です。キャラクターの良さとか、アクション度などを度外視して、見た目だけで判断すれば、過去最高と言ってもいいでしょう。正直、見る前は前作の出来を考えるとかなり不安があったんですが、杞憂に終わったようで良かったです。
<キャストについて>
キャストはほんとに渋いですねぇ。もう、オールスターキャストと言っても過言では無いぐらいです。ただ、今作で新登場したキャラを演じる俳優が全員知らない人だったのはちょっと残念でしたが。
一番期待していた、アラゴルン役のヴィゴ・モーテンセンですが、いやぁ、カッコ良かった!もう、全ての動作が絵になってますね。素晴らしい。そして、実はヒゲが似合う男だったという新たな発見が(笑)。なぜか、前作よりも似合ってる気がしました。
そしてもう一人、是非とも大画面でその姿を見たかったのが、クリストファー・リーです。実は、この人の過去のモンスター映画は「吸血鬼ドラキュラ」しか見ていなく、別にファンというわけではないんですが、ドラキュラ役者で有名な御大が、こんな壮大な超大作ファンタジー映画の悪役をやってるというのは、なぜか嬉しい気がしてしまいます。
そして、予告編でも使われていた、塔の上から悪の大軍団に短い演説をするあのシーンの迫力は凄かったです。字幕と吹き替えどっちで見るか悩んでいた私が、結局字幕で見る事を決定した最大の理由が、このシーンのクリストファー・リーのセリフを本人の声で聞きたかったからでした(笑)。でも、ほんといい声してますよね。もう、悪の魔法使いという感じ出過ぎです。
主人公のフロド役のイライジャ・ウッドは、ちょっと印象が薄い感じでしたね。まあ、今回はストーリー的にあまり前面に出なかったですからね。
ちなみにこの人、いつも困った顔をしているような印象があるんですが、今回は役柄も常に困ってる人でしたね(笑)。
そんなフロドと行動を共にする、サム役のショーン・アスティンは今回は前作よりも見せ場が多かったですね。何しろ、この映画に出演する前に出た映画が、あの「アイスブレーカー」だけに、かなり動向を気にしていた人物なので、ちょっと嬉しかったです(笑)。
<プログラムについて>
宣伝を入れて全46ページと、かなり厚いです。値段はこの厚さにしては破格の700円!最低でも800円、下手したら1000円ぐらいはすると思っていたので、嬉しい値段設定です。
登場人物達が、どこにいて、どこに向かっているのかが映画を見ていてイマイチよく分からなかったんですが、それが地図付きで載っていたのが嬉しいです。あと、やたら多い登場人物の相関図を1ページでまとめてくれてたのも有りがたい。
そして、2ページにわたるプロダクション・ノート(メイキング)、主要出演者とスタッフのこの映画に関するコメントとフィルモグラフィーなど、知りたかった情報はほぼ載っていました。
さらに、ビジュアルの素晴らしい映画なので、写真が多いのも良かったです。
<画像の下より、内容について(注・ネタバレ有り)>

前作で一番印象に残ってるシーンは、イアン・マッケランの超熱血演技による「ここは通さんぞぉッ!」(そんなセリフじゃなかったか・笑)のシーンでした。二番目に印象に残っていたのは、前半に出てきたイアン・マッケランとクリストファー・リーによる、白熱おじいちゃんバトルのシーンでした。
この映画、ファンタジーなんですけど、細部はかなりリアルに作ってあるようです。でも、主役級のキャラクターの戦闘時の死なない率は相当なものですよね。まるで、チャック・ノリスが戦場にいるみたいです(戦場でも絶対死にそうにない人・笑)。
お話的にも技術的にも、この映画を語る上で重要な要素となってる“ゴラム”ですが、確かに面白いキャラでしたね。予告編とかで姿をちょろっと見ただけでは、こいつがそんな大物とはとても思えなかったんですが。次回作でどうなるのかも興味深いところです。
そうそう、“エント族”も良かったですねぇ。何だか、「ネバーエンディング・ストーリー」っぽいキャラクターで、いかにもファンタジーって感じです。
ところで、最後の城塞での攻防戦のシーンで、「キャプテン・スーパーマーケット」を思い出してしまったのは私だけでしょうかね。いいタイミングでガンダルフ達が助けに現われた所も、一瞬、赤ひげヘンリーが来たのかと思ってしまいました(笑)。
<エンディングについて>
前作はエンディングテーマが、エンヤの歌う爽やかな曲でしたが、今回のアレは何なんでしょう(笑)。しかもタイトルが「ゴラムのテーマ」ですからね。歌詞も何かイヤ〜な感じですし、曲もちょっと怖いですし、歌声も聞いてて落ち着かない気分になるような感じでしたし・・・。
まあ、しかし長い映画ですね。3部作それぞれが3時間とは、全部続けて見ようとしたら9時間ですよ。この2作目が終わった時点でも、一作目の始まりからすでに6時間経ってるわけですからね。でも、それにしては話があんまり進んでないような気もするんですが(笑)。いったい、何に時間を割いてるんだろう。
このように、なぜかイアン・マッケランの出て来るシーンに妙に反応していたので、今作でもこの人の活躍にかなり期待していました。そして、実に期待通りの結果を見せてくれました(笑)。
まず、オープニングからして「落下しながらデカイ敵と戦う」なんて離れ業を見せてくれました。そこでバルログを一人で倒したために大量の経験値が入ったので「白の魔法使い」にクラスチェンジできたのかな、なんてアホな事を思わず考えてしまいました。
そしてパワーアップした姿でアラゴルン達の前に登場した時の、あの派手な出方!素晴らしいですね(笑)。とにかく、この人はほぼ全てのシーンが派手でしたね。ヘルム峡谷での合戦シーンでも、最後にまたえらく派手と言うか劇的な登場の仕方をしてくれましたね。戦場にあんな目立つ真っ白で登場するとは、よっぽど落とされない自信があるんでしょう。
あと、魔法使いなのに杖を振り回して戦ってたのも高ポイントです(何のポイントだ)。しかし、ハリー・ポッターもそうでしたが、最近の魔法使いは魔法よりも接近戦で戦うのが流行りなんでしょうかね。これが「ロードス島戦記」だったら、敵の真っ只中に炎の渦を出したり、隕石を降らせたりしていたところでしょうに。
でも、戦闘シーンが「グラディエイター」みたいな感じになってたら、ちょっと面白みに欠ける気もしますからね。こんな感じでちょうど良かったです。
アラゴルンの剣術は相変わらず地味でしたが、レゴラスの弓は相変わらずビジュアル的に映えまくってましたね。まさに百発百中の驚異的命中率で、しかも連射とかしてましたからね。これは、ロビン・フッドよりも凄そうです。
さらに、実は足手まといなんじゃないかと思っていたギムリも終盤には大活躍を見せてましたね。アラゴルンとの共同戦線で城門を死守するシーンは大迫力&大興奮でした。その前に、アラゴルンに“投げられて”あの場所にいったという所が素晴らしい(笑)。
ギムリには、戦闘以外にも、コメディリリーフという大きな役割が与えられてましたね。一昔前の映画なら、あのタイプのキャラはほぼ確実に最後の方で死ぬんですが、果たしてギムリはどうなる事か(知ってる人、私が「王の帰還」を見るまで言わないように!)。
そして、終盤のアイゼンガルドを強襲するシーンでの何と頼もしい事!恐ろしいモンスターどもを踏み潰すは蹴っ飛ばすはの大活躍!あの手の超強力キャラが仲間になってくれる事って、ゲームでもあんまり無い状況なので、妙に嬉しかったです(笑)。
ただ、木だけに、火には弱いみたいですけどね。燃やされてる奴とかいましたし。ただ、洪水の水で火を消してる奴もいましたが(それとも、同じ奴か?)。ああいう細かい所をしっかり映してくれてるのも嬉しい点ですね。
例によって、途中で終わるわけですが、さすがに3時間たっぷり見た後だけに、すぐに「続きが見たい!」という気が起きなかったです(笑)。
それに、一応は切りのいい所で終わりましたからね。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」なんて、まさにこれから新たなミッションが始まる!ってところで終わってましたからね。それに比べたら「一刻も早く続きが見たい!」という気はあまり起こらない終わり方ではありますね。
夜聞いたら、変な夢を見そうな曲でしたね(まあ、こういうのも嫌いではないですけど)。