ヴァン・ヘルシング


世界41ヶ国同時No.1!

VAN HELSING
04年 アメリカ映画 133分

監督・脚本・製作:スティーブン・ソマーズ
音楽:アラン・シルベストリ
出演:ヒュー・ジャックマン(ヴァン・ヘルシング)
    ケイト・ベッキンセール(アナ王女)
    リチャード・ロクスバーグ(ドラキュラ伯爵)
    ウィル・ケンプ(ヴェルカン)
    デビッド・ウェンハム(カール)
    ケビン・J・オコナー(イゴール)
    シュラー・ヘンズリー(フランケンシュタインの怪物)
    エレナ・アナヤ(アリーラ)
    シルビア・コロカ(ヴェローナ)
    ジョージー・マラン(マリーシュカ)




<あらすじ>
19世紀のヨーロッパ。ローマ・バチカンの秘密組織からの命を受け、モンスター退治をしている男がいた。その名はヴァン・ヘルシング。モンスターを退治すると、その死体は元の人間の姿に戻る為、彼の行く先々では必ず死体が残されていた。そのせいで各地でお尋ね者となっていた。
また、過去の記憶が一切無く、ある夜、バチカンの教会の前で倒れていたところを救われ、それ以来バチカンの元で仕事をしているのだ。

そんなヘルシングに新たな任務が下る。それは、東ヨーロッパのトランシルバニアを支配しているドラキュラ伯爵を倒す事。ヘルシングはバチカンの修道僧で武器開発係のカールをお供に連れてトランシルバニアに赴く。

現地に着いたヘルシングは、代々ドラキュラと戦いを続けている一族、ヴァレリアスの末裔、アナ王女と知り合う。だが、つい先日、アナの兄ヴェルカンがドラキュラの放ったモンスター、狼男に噛まれて、自身も狼男化してしまったのだった。

一方ドラキュラは、一年前にフランケンシュタイン博士の造りだした人造人間の行方を捜していた。その怪物こそが、ドラキュラの世界征服の野望の鍵を握る存在なのだ。



<見た後の個人的感想>
ヴァン・ヘルシング ユニバーサルのクラシック・モンスターホラー映画の人気スター、“ドラキュラ”“狼男”“フランケンシュタインの怪物”が夢の共演を果たしたアクション・アドベンチャー映画です。・・・あれ、ジャンルに“ホラー”の文字は入らないの?(笑)
と言うのも、監督・脚本を務めるのは、クラシック・ホラーの『ミイラ再生』を『ハムナプトラ』みたいな映画にした異才、スティーブン・ソマーズですからね。例によってCGバリバリ、アクションモリモリの大娯楽活劇となってるわけですよ。

今回、その派手さにはさらに磨きがかかってましたね。前作『ハムナプトラ2』も相当派手でしたが、今度はもっと凄いです。CG映像の派手さもありますが、何よりも音楽とサウンドが凄いです。
音楽は、『ハム2』でもソマーズ活劇にノリノリのスコアを提供したアラン・シルベストリが、『ハム2』以上の超元気な曲を聞かせてくれます。最近、久しく聞かないような、「分かり易いぐらいにヒーロー節なメインテーマ」が出てきたりしてました。
サウンドも派手派手で、怪物達の叫び声から雷鳴の音、何か機械みたいなのがバチバチ言ってる音なんかがズドンズドンと鳴り響いてきます。
こられ、音と光の洪水について行けないようだと、むしろ映画鑑賞が苦痛に変わるかもしれないぐらいの派手っぷりです。
私は、前作『ハム2』を超面白いと言ってるように、派手な映画大歓迎です。ですが、そんな私でも後半はちょっとついて行けなくなる箇所もあったりしました(笑)。派手なんだけど、画面が暗めでちょっと見辛いというのも厄介な点でした。
そもそも、19世紀のヨーロッパを舞台にした映画に、このド派手な演出は不釣合いのような気がするんですが・・・(笑)。しかも、オープニングの“フランケンの怪物の誕生”のシーンが、まるでオリジナルのフランケン映画のような白黒で演出されていたり、他のドラキュラや狼男達の設定から、この3大モンスターがどう係わり合いを持って行くのかというストーリー展開など、映画の隅々から、クラシック・モンスター・ホラーへのオマージュが顔を覗かせているんですよね。でも、その映画はクラシックホラーな雰囲気など微塵も無い、超派手派手アクションだというのも、ちょっと違和感がありますよね。
やはり、『ハムナプトラ』と同じ派手アクションでも、舞台が砂漠やジャングルというのとトランシルバニアとでは勝手が違ってきますね(まあ、私はネタ元の映画群は『吸血鬼ドラキュラ』ぐらいしか見てないんですけどね)。

伯爵の噛みつき攻撃 もう一点、これまでのソマーズ映画と比べて気になる点がありました。 それは、「キャラに魅力が無い」という点です。『ザ・グリード』から『ハム2』までのソマーズ映画の何が優れてるかって、その魅力的なキャラクター達ですよ。主役から脇役に至るまで、キャラクターが生き生きとしてるんです。それが映画の面白さを支えていたと思っていたんですが、今回はどうも、取り立てて「魅力的」と言えるキャラがいないんですよね。特に、アナ王女なんて、単なる「強い女性」以外の何者でもなかったですからね。
あと、キャスティングに関しても、これまでは絶妙だったところ、今回は、ちょっとベストなキャスティングだったとは思えないような面子が揃った雰囲気です(唯一「ベストだ!」と思ったのはケビン・J・オコナーのイゴール役ですかね・笑)。
肝心の主人公ヴァン・ヘルシングも、過去の記憶が無いという設定のせいなのか、見ていてどういう人物なのかが掴み切れなかったです。そのせいか、「誰が演じても同じだったんじゃないか」という雰囲気がありました。ヒュー・ジャックマン的にも、『X−MEN』シリーズのウルヴァリンの時のような「強烈な個性」が感じられませんでしたし。
このように主要登場人物に魅力を感じられない理由として、映画の展開が早すぎて、人物描写をしている時間すら無い状況だというのがあると思います。後からちょっとづつ語られては行くんですが、どういう人物なのか分からない内に物語はどんどん先に進んでいるという感じで、「ただヒーローとヒロインが大活躍してるだけ」という印象なんです。
ヘルシングと同じぐらいの力を入れてアナ王女の人物描写がなされるんですけど、こっちをもうちょっと削って、ヘルシングの方の描写に力を入れてほしかったですね。だって、あっちはもう、あれ以上面白くなりようが無いキャラでしたからねぇ。

一方、敵側のモンスター、ドラキュラ、フランケンは結構魅力的に描かれてましたね。狼男は、もう完全なモンスターという感じで“個性”というのは感じられなかったですけど。
何しろ、この映画のストーリーの最大の魅力は、この「3大モンスターの違和感の無い共演」ですからね(しかも、ついでに「ジキル&ハイド」も特別出演してました)。
でも、一番魅力的だったのは、ドラキュラの3人の花嫁達でしたね。変形して空を飛ぶところとか、アナへのちょっかいの出しっぷりとか、「いかにも悪役!」という感じがして良かったですし、何よりも、他の映画であまり見ないタイプの敵キャラだったので物珍しかったというのもありましたね。

尻に火のついた狼男 さて。何かネガティブな所ばかり書きましたが、見てガッカリしたかと言うと、決してそんな事はありません。大変、面白かったです。いくら、「派手過ぎ」だったり「暗くて見辛い」だったり、「キャラに魅力が無い」という点が感じられたとしても、ソマーズの「娯楽要素満載のパワー演出」によって、それりに楽しく見せてしまえるんです。
アクションシーンは全般、見応えがありましたし、ストーリーも展開が早くてダレる所がありませんでしたしね。特に、中盤の狼男との馬車チェイスシーンは大迫力でした。
それだけに、見終わって、こう、気になる点が多々出てきたというのが残念でしたね。



<プログラム情報>
・定価600円。全30ページ。プログラムサイズ“普通”
・ヴァン・ヘルシングとアナ王女の全身写真各1ページ
・ヴァン・ヘルシングのキャラ設定+ヒュー・ジャックマンのプロフィール&インタビュー1ページ
・アナ王女のキャラ設定+ケイト・ベッキンセールのプロフィール&インタビュー1ページ
・ストーリー4ページ
・その他主要キャラのキャラ設定+演じる俳優のプロフィール&インタビュー各1ページ
・スティーブン・ソマーズ監督のプロフィール&インタビュー2ページ
・プロダクションノート3ページ
・映画のレビュー2種類、各1ページ
・ヴァン・ヘルシングというキャラクターの昔と今についての解説1ページ
・広告3ページ


←メニュー画面に戻る

2style.net