「落花」の『祥瓊編』を、きなこさまが書いて下さいました!!vv
「落花」をお読みでない方は、こちらを先にお読み下さいvv。 >>

 

 

 














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春を思わせるような暖かな空気が急に冷たくなった、秋の夕暮れ。
路亭に続く小道を軽やかな足取りで歩いているのは、祥瓊。
その手には美しい上掛け。
先程彼女がこの路亭を訪れた時、親友であり、主でもある陽子が、
ここで寝そべって書を読んでいたのだ。
なんて格好で書を読んでいるのかと、軽く諌めてみたのだが、


―――いいじゃないか、たまの休みなんだし。
それに今日はとても気持ちがいい。


普段の働きすぎている姿を知っているだけに、寛いでいるんだからと
無理矢理自分自身を納得させて、そのままにしておいたのだ。
路亭まで、もう少し。
秋は日が落ちるのが早い。
夕暮れには昼間の陽気が嘘のように冷たくなるのだ。
親友は、寒がっていないだろうか。


―――陽子、そろそろ中に入らないと、風邪を引くわよ


きっと陽子は、こちらを振り返って、


―――あれ、祥瓊、もうそんな時間?
本を読むのに夢中になって、気が付かなかった。
そういえばちょっと寒いかも


そう言って、えへへと笑うのだ。
祥瓊は自分の想像する親友の姿にくすりと笑うと、
足を止めた。路亭まで、あと数歩。
軽く息を吸うと、大きく一歩を踏み出し、
自身の想像と寸分の狂いもない台詞を告げ、



「陽子、そろそろ中に入らないと、風邪を―――」






「・・・・・」






告げようとしたのだが、
あいにく、その求める姿はどこにもなかった。
ただ、先程まで親友が体を横たえていた榻に、
同じ緋色の楓が、一枚。





楓を手に取ると、彼女はゆっくりとその美しい面を上げた。
視線の向こうには、切れ者と目される慶東国冢宰の邸宅。
彼女は不敵な笑みを浮かべると、楓を地面に落とした。
ひらひらと緋色が舞う。


「あの男・・・。お持ち帰りってやつ?」


榻の上には楓の他にもう一枚。
冢宰ご愛用の香が馨る、懐紙があった。


祥瓊は踵を返すと、元来た小道を『優雅』とはとても形容し難い足取りで歩いていく。



「ふふっ、迎えに行ってやろうかしら」









2002.10.25 UP








◆きなこさまのお言葉より◆
えーっと、祥瓊編。
裏『落花』。いや、変な意味じゃなくて(汗)
毎度毎度、同じようなパターンで申し訳ないです。
だって祥瓊、好きなんですよーvv
とりあえず、平謝り。











ぎゃははは!!vv 祥瓊、ますます最強伝説!!
『「落花」、あの後どうなったのかしら…vv(作者のくせに妄想…)』
とか(笑)、思っていましたが、(丈田さん書きません?うふふ…)
祥瓊視点のお話は、考えてませんでした!!^_^;

「落花」は丈田さんの1300キリリクですが、
『祥瓊編』は、私がありがたく頂戴致します〜!!えへへ〜(^_^/)。





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